伝え方を考えるって大事だな〜と思った

 このコラムの執筆者:赤澤智津子

*卒業生である高澤が在学中に書いたコラムです。

巷で噂の映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を鑑賞して思ったこと。(ネタバレありごめん)

※この作品を批判する感じになるのでこの作品が好きな人はごめんなさい!!

最初に

は今回映画化された『ドラクエV』の世代ではありませんが、小学校から「ドラクエ」を遊び尽くし、この『ドラクエ』シリーズとともに成長したといってもいいぐらいのファンのひとりだと思ってます。なので当時ハマった『ドラクエV』が映画化すると知り「あの世界が!あのキャラクターが!あの音楽が!」と、もう想像するだけで楽しく嬉しくなりました。遂には映画館の予告だけで感動したりするぐらい。そんな期待感をもってこの映画を待ち望んでいたドラクエファンが今回鑑賞して思った事、感じた事や、この映画を観て改めて感じたデザインをする上で大切な事を書いていきたいと思います。


目次

  • あらすじ
  • ドラゴンクエスト ユア・ストーリの感想

・よかった点

映像が綺麗 モンスターの造形が良い 呪文の唱え方にロマンを感じる

・悪かった点

音楽の使い方が雑 問題の終盤の展開

  • 改めて感じたデザインをする上で大切な事

伝えるメッセージとそれに合ったコンテンツを考える

  • 最後に

あらすじ

少年リュカはゲマ率いる魔物たちに連れ去られた母マーサを取り戻すため、父パパスと旅を続けていた。しかし、道中での魔物たちとの激闘により、パパスはリュカの目の前で非業の死を遂げてしまう。それから10年後、故郷に戻ったリュカは「天空のつるぎと勇者を探し出せば、母を救うことができる」と書かれた父の日記を発見。パパスの遺志を受け継ぎ、冒険へと旅立つ。次々と立ちはだかる試練の数々、ビアンカとフローラをめぐる究極の選択など、リュカの壮大な冒険が描かれる。

https://eiga.com/movie/90776/ より


よかった点

CGのクオリティは高くドラクエの世界やモンスターなど映像としてすごく見応えがありました!呪文も「もしも、現実で使うならこういう感じで使うのか!」と妄想を1つの形として映像にしてくれてます。


悪かった点

あれ?これ違うシリーズのじゃ?と思う事や『ドラクエ』のメインテーマも使いすぎて、いざという時に聞いても感動が薄れたりと『ドラクエ』の曲がなんとなく雑に扱われてる気がしてしまいました。

そして!!問題の終盤の展開…..

クライマックスで主人公のリュカは宿敵ゲマを倒したあとに、真のボスが登場します。名前はゲーム版と同じ魔王ミルドラースと名乗りますが、映画版では立ち位置や見た目がが大きく変わり、唐突にこんな事を話し始めます。

これまで見ていた世界はVRのゲームの世界のお話だ、これはドラクエVのVR版リメイクで、主人公以外のキャラクタはすべてゲームの中のデータだよ」

この世界のミルドラースは現実世界にいるゲームが嫌いなハッカーが作り出したウイルスです。そして、映画の主人公は現実世界にいるサラリーマンが操作していたキャラクターだったんです。

そして最後にミルドラースの痛恨の一言、、

「大人になれ」「これはゲームだ現実と向き合え」と急に説教してきます。

それに対し主人公は「ゲームでの体験も立派な、大切な現実の一部なんだ!」みたいな事を言いこの世界のミルドラースを倒してめでたしめでたしなのですが、、、

このテーマ、このメタ展開を多くの人が待ち望んだドラクエ映画というコンテンツでやる必要あるの!?

と思ってしまいました。案の定この展開は悪い意味で炎上しました。


改めて感じたデザインをする上で大切な事

伝えるメッセージとそれに合ったコンテンツ考える

僕たちが今後何かをデザインで解決する!となったとき、基本的にはメッセージやコンセプト、ビジョンなどといった意図が浮かんでくると思います。その意図を表現するためにはどういうコンテンツになればベストなのかを考えると思います。なんとなくこっちの方がカッコいいから、こういうコンテンツにしよう!とかなんとなくで進めると、よっぽどの事がない限り変な方向に進んでしますうと思います。自分が表現したい意図とベストなコンテンツを結び付けられる力は今後しっかりとつけないといけないな〜とこの映画を見て感じました

「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」は作品を通して言いたい事もなんとなくわかります。わかりますが、映画自体がやっかいな事にドラクエファンのために作られてるような構成だったと思うんですよ。例えば、大事な部分がカットされてるから「ドラクエV」をやっていなければついてこれない、「ドラクエ」ファンが見ると楽しめるし、話についていけるといった部分です。他のレビューを見ていると映画の途中まで久しぶりに「ドラクエV」をやりたい!帰ったらやろう!と思い始めた観客に対しての「大人になれ」「これはゲームだ現実と向き合え」はやはり批評が目立ちます。結局誰に見せたかった映画なのか、ゲームをするプレイヤーの心理などをあまり知らないで作ったのかな?とも思いました。

「ドラクエ」ファンだと深く楽しめる映画(途中までは)だったからこそ、このメタ展開というコンテンツをわざわざドラクエでやるべきではなっかたのでは?と感じました。映画自体にこれを求めるのは少し変なのかな〜と思いますが、その作品の性質や伝えたい意図を違和感なく結びつけるは大事だと思いました。

メタ展開をやるにはそれなりの理由が必要だと思うんですが、メタ展開の傑作だと思うのがレゴムービーという映画だと思います。他にも傑作はたくさんあるんですが同じようなテンションで見れる作品だと思うので今回はレゴムービで!他の方の記事ですが参考に見てみてください。

『『LEGO(R)ムービー』 すべてがサイコー!』


最後に

今回は僕がこの映画に感じた事なので、批評など全部が全部正しいことではないと思います。ですのでもしも、この映画を見て同じ感想だったり、違う感想だったりあれば教えてください!見てない人もぜひ見て一緒に語りましょ〜!