PROJECT

NHK千葉放送局リニューアルPJ

4月から晴れて大学院1年生なることができました、仲西空良です。
今回は、僕が2020年7月~2021年1月までプロジェクトリーダーとして参加していた「NHK千葉放送局リニューアルプロジェクト」を振り返ってみようと思います。この記事が新たにプロジェクトリーダーになる人や、研究室決めの何かの参考になれば幸いです。


目次

  • プロジェクト概要
  • プロジェクトの大まかな流れ
  • 提案物(一部)
  • プロジェクトリーダーをやってみて
  • 最後に

プロジェクト概要

  1. 名称:NHK千葉放送局1階スペースリニューアルプロジェクト
  2. 内容:NHK千葉放送局1階のリニューアルに伴い、より幅広い年代の人々が集いNHKや放送局を身近に感じてもらえるような空間づくりやコンテンツ、イベントなどのアイデア提案
  3. 期間:2020年7月中旬~2021年1月末
  4. 参加研究室:赤澤研究室・稲坂研究室(以下、赤研・稲研) 指導(赤澤教授・稲坂准教授)
  5. 構成:計16名  
    プロジェクトリーダー(B4仲西/赤研) 
    サブリーダー(B4渋谷・田中/稲研) 
    メンバー(B3伊藤・遠藤・北澤・澤田・福吉・増村/赤研 明石・汪・加賀・豊田・羅/稲研) 
    メンター(M1清水・峯元/赤研)  

プロジェクトの大まかな流れ

7月14日:キックオフミーティング                 
NHK千葉放送局にて、お互いのプロジェクトメンバーの顔合わせや、プロジェクトの説明を受けました。いよいよ始まるんだなと身が引き締まる思いでした。

8月26日:プロジェクトのビジョンのすり合わせや現状把握を行うワークショップの実施
キックオフMTも終わり、「よし、やるか!」とスタートしたものの、分からないこと、確認しないといけないことが次から次へと出てきて勢いは失速しました…。千葉工大のプロジェクトメンバーが掲げたいビジョンと、NHK千葉放送局の局員の方々が叶えたいビジョンが共有できていないことに気が付きました。また、このプロジェクトに多くの局員の方々が関わって頂いており、その1人1人が持っているビジョンや問題点などを局員同士で確認しあうことも大切だと思いました。
そこで、千葉工大とNHK千葉放送局、更には局内での合意形成を行うためのワークショップを計画しました。ざっくりいうと、インタビュー形式で問題点や叶えたいビジョンを聞き出し、同時にMiro(オンラインホワイトボード)にて構造化していくというものです(以下の画像参照)。局員の方々の声を聞き出すことで、日々感じていたことを互いに共有し、リアルタイムで構造化することで「実はこれが問題だったんだ」とか「こうしたいのかも!」のように新しい発見によって議論が活性化できるようなWSを目指しました。                        
このWSの計画や準備がこのプロジェクトの中で1、2を争うくらいの鬼門だったように思います。でも何事も始まりが肝心というように、ここをしっかりとやれていたおかげで提案の強度が増したと思ってます。

WSを計画することの難しさ、WSをファシリテーションすることの難しさを身をもって体感しました。

9月:リサーチ・アイデア展開 
WSを通して目指すべきビジョンも決まりました。次に、ビジョンを実現したり、現状ある問題を解決するためにはどのような空間づくりやコンテンツ、イベントが必要なのかの精査や、実際にNHK千葉放送局のロビーでそれができるかを確かめるべく実地調査をはじめ、様々な調査や検討を行いました。また、そこから得られたものからアイデア展開を行っていきました。

10月:アイデアブラッシュアップ                   
大きく分けて5つのグループに分かれ、きたる中間発表に向けてひたすらアイデアをブラッシュアップさせていきました。

11月6日:中間発表                         
詳しくは次項で触れますが、約2ヵ月間練ってきたアイデアをNHK千葉放送局にて発表しました。当日は多くの局員さんが僕たちの発表を聞いてくださいました。                                
ここで少し話外れますが、赤研にある多くのプロジェクトには授業だけでは体験することができない発表の場があることが多く、プロジェクトの規模的にも大きいものが多い印象を受けます。プロジェクトに臨んだり、発表する直前は緊張や不安で震え上がっているわけですが、終わって振り返ってみるとあんな貴重な場はそうそう無いなと感じます。自分の力を試したい人にはもってこいだと思います!

話を戻します…。
         
ギリギリの状態で駆け抜けた中間発表ですが、局員の方々には好評だったらしく、嬉しいお言葉も頂戴しました。喜んでいる顔や、感心した顔を見るためにやっているといっても過言じゃないくらい、この瞬間が一番報われました…。
発表から数日経ち、提案したもの全てではないにしろ、それらを形にするべく予算の検討や業者の手配などを局員の方々がすごいスピード感で動いてくださっているのを聞き、いよいよ実現していくんだなぁとじわじわと実感が湧いてきました。

1月29日:最終発表                          
中間発表では空間・コンテンツ・イベントについて発表しましたが、実現したところで、実際に人に来てもらわなければ意味がありません。そこで、どのように展開するのが効果的か、人を集めるのにどんなイベントを展開するべきかを最終発表に向け話し合いました。話し合った内容を、ロードマップにまとめ可視化することで最終発表の成果物としました。                
12月末には卒研の最終発表があり、2月頭には卒展があるというカツカツのスケジュールの中で動いていましたが、なんとか最終発表に間に合わせることができました。


提案物(一部)

中間発表ではコンテンツや空間設計、イベントの提案を行い、最終発表では中長期的なロードマップを作成し先方へ提案しました。提案したもの全てを実現することは予算的にも規則的にも様々な要因で厳しいところはありますが、NHK千葉放送局の局員の方々が実現に向けて動いてくださっています。まだ公にできないものが多いので、提案物の一部を紹介します。

花のイメージを定着させるモニュメント
NHK千葉放送局は別称として「花の放送局」を掲げています。その大きなアイデンティティを視覚的に分かりやすくするための一つの案としてNHKのロゴが花で構成されているようなモニュメントを提案しました。「花の放送局」を印象付けるとともに、SNSによる拡散によって認知させる機会を増やそうという試みでもありました。
▼検討案イメージ

この案は好評をいただくことができ、なんと!カタチになりました!!!
構想だけにとどまらず、カタチにすることができて感無量です。いや~うれしい…。
▼実装されたモニュメント


プロジェクトをやってみて

まず振り返って真っ先に思うのは、こんな大きなプロジェクトのリーダーを任せてもらえて光栄だった、やれてよかったということに尽きますが、めっっっっちゃしんどかったです笑 。けど、そのぶんリターンが大きかったです。    
プロジェクトリーダーをやる上で、こうしたほうがいいっていうのは何通りも存在するだろうし、その人のやり方もあるので一概には言えませんが、僕が今回プロジェクトリーダーをやる上でそういやこれ大切にしてたかもっていうことを記しておきます。備忘録的に…。 
(リーダーってこうあるべき!っていうのがあるとしたら、たぶん自分は当てはまってないかも)

先頭に立つのではなく、並走し全体の土台を底上げする!

僕が今回プロジェクトリーダーをやる上で気を付けたのは、メンバーのモチベを下げないために「楽しい」と感じてもらいながらプロジェクトに参加してもらうよう働きかけることでした。一緒になって手を動かして考えてみたり、時には脱線してみたり、オフコミュニケーションをとったり、なるべくフラットな関係を心がけ、話しやすい、相談しやすい環境を目指しました。先頭に立って皆を導くというよりは、並走しながらチームを底上げし、メンバー全員でゴールテープをきれるよう努めました。


最後に

実はこのプロジェクト、当初は僕とメンターのお二方の計3人でスタートしました。さすがにひとりだけでは心細すぎたので、お願いしてメンバーをかき集めました…。稲研の渋谷、田中、当時の3年生(現4年生)に参加をお願いし体制が整いました。感謝してもしきれません…。            
そして、このプロジェクトは今年度も引き続き実施される予定です。構想中のアイデアを実現するために動き始めています。また何か大きな動きがありましたらご報告いたしますので、お楽しみに!