PROJECT

津田沼祭2022

01.プロジェクト概要

概要:津田沼祭2022で出店した体験型の模擬店「Birth Bomb!」

内容:参加者にラボの研究員助手としてモンスターの卵(バスボム)の制作からモンスターの生成(AR)の一連の体験をしてもらう。

目的とゴール:参加者に良い時間を提供することを目的として、非日常感のある体験を提供して、高揚感や達成感を味わってもらうとともにものづくりの面白さを知ってもらうことをゴールとしている。

チーム体制・メンバー:赤澤研究室(以下赤研)B3計13名

リーダー(菊地、猪股)

メンバー(秋長、飯豊、加瀬、北島、高橋、中川、永田、町山、三田地、山口、山田)

メンター(赤澤研究室B4、M1•2)

スケジュール:2022年8月〜2022年11月


02.スケジュール

8月初旬:パンフレット掲載用のロゴ、出店名作成

プロジェクトが始まってすぐにパンフレット掲載用にロゴと出店名を検討しました。内容が未決定での作業に困惑しながらB3赤研での初プロジェクトがスタートしました。

8月中:ミーティング・どのような場を提供するかアイデア発散

参加者に「良い時間」を体験してもらうことを目標にどのような場を提供していくかについて話し合いました。そもそも「良い時間」とは一体何なのか、各々の経験を振り返りながら発散・収束をしました。何度も同じ内容の話し合いが繰り返され、先になかなか進めない状況が続きました…。ですが、後の「達成感・非日常とは?」についての検討材料や出店内容のアイデアのきっかけとなる私たちにとっての良い時間になったのではと思います。

9月21日〜23日:デザイン思考や模擬店の方向性について意見共有

後期に入り、初めてのゼミで2グループに分かれて「デザイン思考とは何か」「どのような模擬店にするのか」について話し合い、発表しました。

8月中に検討して大まかに決めていた内容を踏まえてコンセプトである「達成感」「高揚感」をどのような時に感じるのかについて自分たちの事例をグルーピングしたり、想定されるターゲットのカスタマージャーニーマップを作ったりしながら目的やビジョン、価値などについて検討、深堀りをしていきました。なかなか「達成感」「高揚感」がどのように「良い時間」へと結びつくのか結論がまとまらず、深掘り(発散)してそこから結論(収束)に導く大変さを痛感しました…。

9月26日〜10月7日:グループに分かれて模擬店の内容をコンペ形式で決定

2〜3人のグループに分かれて、今まで定義してきた内容をもとに模擬店の案を持ち寄り、コンペ形式で提案しました。話し合いの結果、1つの案に絞るのではなく、良いところを組み合わせてより充実させていくという意見でまとまり、「RPGの世界観で香水作り」の案を軸にミニゲームとしていくつかの他の案を組み合わせて、ゲームで材料を獲得して、その材料から香水作りをする内容に決まりました。

10月7日〜12日:ミニゲームの検討・内容一部変更

チームを再編成して、「AR空間で宝探し」「ボールを穴に入れるゲーム」「吹き矢で風船割り」の3つからミニゲームを検討しました。各チーム、先輩方にアドバイスをいただきながら内容を検討、プロトタイプの制作・検証を行いました。その結果、「ボールを穴に入れるゲーム」と「吹き矢で風船割り」は難易度やコロナ対策、世界観とのズレなどから断念することになりました。ここで、当初考えていたミニゲームで材料調達していくことが難しくなり、ゲームで得たものから作るではなく、作ったものからAR体験が得られるものに、香水作りから参加者に幅広く受け入れられやすくするためにバスボム作りへ変更になりました。

10月14日〜11月17日:問題多発!グループごとに制作

ここからは、UX・バスボム・AR・ガチャガチャ・空間の各担当に分かれて制作を行いました。Miroやゼミで進捗共有をしたり、流れをテストしたりしながら世界観にズレがないか、自分たちがしたいことが先行していないかなどを確認しました。ソフトの使い方やバグの対応がわからなかったり、空間のレイアウトが間違っていたり、1回の体験時間がかかり過ぎてしまったりと前日まで問題が山積みでした…。スケジュールも予定通りとはいかず、かなりギリギリになってしまいましたが、自分の担当関係なくサポートに入ったり、意見・アドバイスをしたりと、協力しながら各々が挑戦心と責任感を持って進めることができました。

11月18日:前日準備

リーダーを中心にチームに分かれて、研究室から棚や制作物を移動、組み立て作業などを行いました。前日にもかかわらず、組み立て作業や備品・物販制作とやることが膨大で間に合うのかとヒヤヒヤしました…。リハーサルなどはほとんど時間が取れませんでしたが、先輩方に手伝っていただいたり、自分の役割が終わったら違うチームの作業に合流したりと協力しながら当日までなんとか間に合わせることができました。

11月19日〜21日:ハプニングにも負けずイベント実施

当日はハプニングもありましたが、成功させることができたのは赤研だったからこそだと思います。予想以上のお客さんが参加してくれたことで材料が足りなくなる嬉しいハプニングもあれば、雨で開店できなくなりかけた起こってほしくないハプニングもありました…。それでも、子どもの参加者には踏み台をすぐに用意する、写真が撮りづらそうならモンスター(AR)の角度を修正する、雨で辞退になりかけたら全員で修復作業をして最後までやり遂げるというように、ちょっとした声や行動にも気を配り、より「良い時間」を提供しようとする姿が多くみられました。

ほかの模擬店に比べて長時間の体験となるため、受付の時に「そんなにかかるの?」と言われてしまうこともありましたが、体験後には「やってよかった!」と言っていただけることが多く、目標である「良い時間」を提供できたのではないかと思います。また、参加者の方の中には、ARの制作工程などについて質問してくれる方やデザイン科学科・赤研について質問してくれる方も多く、私たち提供する側にとっても私たちについて知っていただく良い時間にすることができました。


03.学んだこと

【どのように伝えるか】

今回の模擬店が成功できたのは、「何をするか」ではなく「どのように良い時間を提供するか」を一人一人が考えられたからだと思います。自分たちが学んできたことだけでなく、未経験でも価値が一番伝えられるのであれば、果敢に挑戦していくことが大切だと思いました!

【小さな声にも耳を傾ける】

今回のプロジェクトでは、メンバーや参加者の声を大切にする様子が多く見られました。制作時にはメンバーの小さな疑問点や違和感を大切にして制作物に活かす、津田沼祭当日には参加者の声を取り入れながらブラッシュアップしていきました。その結果、雨などのハプニングにも負けることなく、集客や売り上げに繋げることができたと思います!


04.感想

制作・運営の全てが初めてだらけでしたが、常に「誰かのために」を考えられたプロジェクトだったなと感じました。スケジュール管理や参加者予測などの反省する点はありますが、当日成功させることができたのは、一人一人が常に何を伝えたいのか・どのように伝えるのかを考え続けて行動できたからだと思います。多くの方に参加してもらえたからOKではなく、しっかり参加者の声に耳を傾けて、より良い体験をしてもらうために修正し続ける、「自分たちがしたいこと」より「誰かに良い体験をしてもらうために」を優先して、未経験でもその方法が最適なら何事にも挑戦する姿勢で最終日までできたことはとても良い経験になりました。


05.後輩へのアドバイス

【記録・共有はこまめにしておく!】

記録と共有に関しては、疎かにすると後々自分たちに返ってくるので、こまめにやっておくべきだと思います!今回も何度か指摘されてしまいましたが、プロジェクトを進める上で起こりやすいのは、自分たちがしたいことが優先されてしまうことだと思います。そんな時、記録は「何を提供したいのか」「どのように届けるべきなのか」を振り返ったり、一貫性のあるデザインをできているか確認したりするために有効になるので、ちょっとした話し合いでも記録をとっておくことをおすすめします!また、記録として作業手順なども共有して、メンバー全員が把握できる環境を作っておくと作業も円滑に進められると思います。


06.ファイルや外部リンク

↑「Birth Bomb!」のガチャガチャの様子

↑ポスターデザイン