PROJECT

NHK千葉放送局リニューアルPJ・2021

こんにちは、赤研の澤田です!今回は私が学部4年生の際に携わったNHKリニューアルプロジェクトにて学んだことを記事にしました。赤研に少しでも興味がある方、プロジェクト進行で悩んでいる後輩たちにとって少しでも何か届けられたらなと思います!

01.プロジェクト概要

  1. 名称:NHK千葉放送局リニューアルプロジェクト
  2. 内容:本プロジェクトは放送局職員の方々と協力しながら、放送局の様々な課題に向き合い、リニューアルを通して幅広い年代の人々が集える場所を目指すプロジェクトです。2021年度は地域住民の方々がNHKや放送局をより身近に感じてもらうことを目的とした体験型オンラインイベントの企画・実施をしました。
  3. 期間:2021年4月~2021年9月
  4. 参加研究室:赤澤研究室・稲坂研究室(以下、赤研・稲研) 指導(赤澤教授・稲坂准教授)
  5. 構成:計5名 プロジェクトリーダー(B4豊田/稲研)メンバー(B3伊藤・澤田/赤研 明石・汪/稲研) メンター(M1仲西/赤研 渋谷・田中/稲研)

02.大まかな流れ

4月13 日:先輩から引き継ぎミーティング(学校内)

稲坂研究室で参加する学生と指導教授で集まり、昨年度の振り返りと役割分担を行いました。先輩方が作成したロードマップ(図1)を成功させるため、プレッシャーを感じつつも新しいプロジェクトが始まることにワクワクしていました。

2021年度は「学び」を得られることを動線に、わざわざ放送局を訪れたくなるオフラインイベントの実施がゴールとなります。

(図1)2020年度メンバーが作成した中長期的に課題が解決されることを示したロードマップ

4月中旬〜5月初旬:イベントアイデア発散

いざ、イベントのコンテンツアイデアを出しても「わざわざ放送局に訪れてまで参加したいのか」という問いに、疑いなく頷けるものは中々出てきませんでした…。そこで、誰に向けてどんなイベントをすることが望ましいのか導き出すために、まずこのイベントに関わりそうなステークホルダーを洗い出し関係者を把握しました。また関係者の目線に立ち、本プロジェクトに期待しそうなことをVPC(Value Proposition Canvas)(図2)を用いて検討しました。

この作業を行うことで、イベント実施する上で目指すビジョンや、私たちの目標や役割を明確化することができ、またNHKでイベントを実施することの意義を考えるきっかけになりました。時間はかかりましたが、今振り返るととても大切な工程だったなと思います!

(図2)作成したVPC1

5月17日:顔合わせ&中間報告

コロナ禍だったため、オンラインで顔合わせ兼現状報告を行いました。そこでお互い(学生と放送局職員)が考えていることをこまめに共有することが大切だと考え、毎週金曜日に1時間オンラインでミーティング(図3)を行うことにしました。毎週のミーティングに向けて共有資料を作成したり、質問事項をまとめたりととても大変でしたが、認識のズレを防いだり信頼関係を築くのにとても有効だったと思います。

(図3)定期ミーティングの様子

6月:プロトタイプ制作

「遊びながら学ぶ」をコンセプトに、学習内容が本格化し始める3・4年生向けの工作イベントに決定しました。イベント当日の流れを検討するため、実際に何度かプロトタイプ検証を行い(図4)、子供の集中力が保たれる時間や楽しいと感じられる難易度を調査しました。プロトタイプを用いて仮説検証を回すことで、イベント設計する上で必要な用件を洗い出すことができました。

(図4)プロトタイプ制作の様子

7月:広報活動(チラシ制作・発注)

広報物としてチラシ(図5)を制作しました。広報物の動線から検討した結果、学校で配布してもらうことが効果的だと考え、夏休みに入る前に近隣の小学校に持っていきました。表面は子供向けに必要最低限の情報量とイラストで表現し、裏面は保護者向けに「どんな学びを得られるイベントなのか」わかるよう情報量を増やして制作しました。

当初はグラフィック係を中心に制作することを予定していましたが、卒業研究や就職活動と重なり5人で分担して制作しました。それぞれが別々で作業していたため、一つの紙面に落とし込んだ際に線の太さや使用カラーが少しずつ違い、微調整にとても時間がかかってしまいました。先にグラフィックのルール(線のポイントやカラーパレット)を決めてたら、もう少し効率的に作業できたなと思います!

8月:ハプニング!イベント内容を変更

緊急事態宣言により、オフラインでの実施が難しくなってしまったため、急遽1ヶ月前にオンラインへと移行されました。そのため当初予定していたコンテンツが実施できなくなってしまい、穴を埋めるため急いで動画コンテンツを制作しました。またイベント当日、参加者が声を出して質問することが難しいと予測し、画面を見れば何をしているのかわかるようテロップを制作したり、オリジナル教科書とキットを制作して参加者全員へ配送するなど、コミュニケーション不足によって起こりうるトラブルに備えました。

オンラインと変更され、時間がない中での作業で挫けそうにもなりましたが、手の空いている友人たちからに協力してもらい、なんとかスケジュール通りに進行進めることができました…!

9月3日:リハーサル

運営者全員分の台本を作成し、NHK放送局にて本番と同じ形でリハーサルを行いました。私は出演者(カメラの前で参加者とコミュニケーション撮りながらイベントを進行する係)だったため、声のトーンや話すスピード、カメラ割りなどを確認しながら練習を重ねました。今思えば練習が一番緊張したな〜‼︎リハを終え、放送局の技術班の方々と改善点を話し合い、私たち学生も改善案を提案していきました。

9月4/5日:イベント実施

当日は大きなトラブルなく終えることができました。実施後の参加者アンケートで、ほとんどの方が「またイベントに参加したい」と答えてもらえたことはとても嬉しかったです!また「機会があれば訪れたい」と言ってくださった方もおり、ロードマップ1年目の目標を達成できたのでは…‼︎と思います。

(図8)当日のイベントの様子1

03.感想・学んだこと

今回初めて提案止まりでなく、実施まで体験しました。ここまで大きなプロジェクトを成功させたことは私の中で大きな自信となり、携われて本当に良かったなと思います!今回私が振り返ってみて、これはやって良かったな〜と思うことがあるので、書いておきます!

自分たちの目標を定める】

長いプロジェクトにも関わらず1人もかけることなく完遂できたのは、始まってすぐにステークホルダー内に自分たちを加え、自分たちはこのプロジェクトから「何を得ることはできるのか」、周りから「何を期待されているのか」を話し合ったのはすごく良かったな〜と思います。そこから目標や役割を定義することで、モチベーションを維持することができたのではと思います!

(図9)作成したVPC2

04.後輩へのアドバイス

今振り返ると、もう少しこうすれば良かったのではと思うことを記しておきます!

記録をしっかりとる】

ミーティングの時だけ記録を取りがちですが、小さな話し合いや自分の頭の中で考えた思考もメモしておいた方がいいなと思いました!何度も往復しておんなじことを話し合ってしまい、時間を寮費してしまったので…!

05.最後に

プロジェクトをいい形で繋いでくださった先輩方、一緒に走り切ったメンバー、長いプロジェクトにも関わらず指導してくださった先生方、貴重な機会を作ってくださった放送局の方々本当にありがとうございました!!とても楽しかったです!

またここまで長い記事にも関わらず最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます!
少しでも赤研に興味を持ってくださるととても嬉しいです!

(図10)2021年度プロジェクトメンバー